山寺晩鐘

旧久昌寺の学寮「三昧堂檀林」があった地で暮れ六つ時(午後6時)に梵鐘の音が響き渡っていた。

水戸八景とは、水戸徳川家第9代藩主斉昭公が、天保4年(1833年)に領内を巡視し8つの景勝地を選定したものである。
斉昭が藩主を継いだ頃の世情は決して無事安穏ではなかった。
英明で覇気に富んでいた公であっても、心を煩わす事が多かったであろうから、八景の風景は公の憂いを散らすに役だったに相違ない。
しかし、八景設定の大きな目的は藩内の子弟に八景巡りをすすめて、自然鑑賞と健脚鍛錬とを図ることにあったのである。
当時の流行語を用いれば正に「文武両道の修練」に資せられたもので、公の深慮の程には全く感嘆してしまう。
【現地案内版より】

住所 茨城県常陸太田市稲木町1699−8
地図
山寺晩鐘 山寺晩鐘
水戸八景 案内 山寺晩鐘 地図